※ネタバレ注意
早乙女静香(というより宮田六郎)シリーズ
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1998/05/24
- メディア: 文庫
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舞台はとあるバー。客として訪れた歴史学者・早乙女静香に、たまたまカウンターに座っていた自称ライターの宮田六郎が奇想天外な異説を唱え、激しい歴史バトルが展開される。
- ブッダは悟りを開いていなかった!
- 邪馬台国の所在地は畿内でも九州でもない!
- 聖徳太子は実在しなかった!
- 本能寺の変の黒幕は織田信長自身である!
- 明治維新はたった一人の男によって引き起こされた!
- キリストの復活にはとんでもないトリックがあった!
といった内容の六編が収められており、特に表題作の「邪馬台国〜」は出色の出来。個人的に織田信長の章は微妙でしたが、全体としては非常に面白く読めました。
歴史に少しでも興味のある方なら(あるいは興味がなくても)、強くおすすめします。
そして続編がこれ。
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2005/02/24
- メディア: 文庫
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どうしても前作と比べると…といった感想です。必ず日本と結び付けるラストもこじつけが酷くてマイナスポイント。
まあ、「邪馬台国〜」が面白かった方ならそれなりに楽しめると思います。
さらに最近、シリーズ第三弾が発売されました。
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2011/04/29
- メディア: 文庫
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- 原日本人の不思議…話の進み方が今までの対立形式ではないので、宮田の説がユニークなのかそうでないのか伝わりづらい。
- 邪馬台国の不思議…一作目「邪馬台国はどこですか?」の続編。しかしネタが少なすぎてスカスカな感じ。
- 万葉集の不思議…今までの題材と比べると馴染みが薄いせいか、異説を聞いても「へぇ〜」位にしか思えませんでした。
- 空海の不思議…本書の中では一番良かったかな。
- 本能寺の変の不思議…こちらも一作目「謀反の動機はなんですか?」の続編。これもネタが薄すぎ。
- 写楽の不思議…至極真っ当な説のような気が。
- 真珠湾攻撃の不思議…題材自体が近代すぎて、このシリーズにそぐわないように思います。
まあ、はっきりいっておすすめはしません。
桜川東子シリーズ
他にも「邪馬台国〜」みたいな作品はないかなと探していて見つけたのがこのシリーズ。
あるバーの常連客である主人公(刑事)が持ち込んだ数々の難事件を、客の女子大生・桜川東子が西洋の童話(一作目)・日本の昔話(二作目)・ギリシャ神話(三作目)の新解釈になぞらえて解いていく。
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2004/06/11
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- 犯行推定時間に錯誤がある場合
- 証人が錯覚をしている場合
- 遠隔殺人
- 犯行現場に錯誤がある場合
- ルートに盲点がある場合
- 証拠物件が偽造されている場合
- 誘導自殺
- 証人に悪意がある場合
- アリバイがない場合
を網羅しており、また「本当は怖いグリム童話」などで紹介され尽くした感はありますが、童話の新解釈もそれなりに楽しめます(赤ずきんちゃんの章のトリックはいくらなんでも…とは思いますが)。
小説全体のラストも意外性があり、なかなかよく出来ていると思います。
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2010/02/09
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- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2010/04/20
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新解釈・トリックの種明かしの部分が非常に短く、一作目からあった「懐かしネタ」が物語の大部分を占めています。
一作目のキャラクター・雰囲気がかなり気に入った方なら…といった感じでしょうか。
上記2シリーズの、早乙女静香と桜川東子が活躍する作品
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/12/06
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しかし、次に紹介する作品のキャラクターは気に入りました。
波田煌子シリーズ
なみだ研究所へようこそ!―サイコセラピスト探偵波田煌子 (祥伝社文庫)
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2004/01/01
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まあかなりユニークというか強引な展開ですが、患者個人の心の問題なので読んでいてそれ程気になりません。
ちょっとせつないラストも良かったです。
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2009/03/10
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この作品での彼女はあくまでも外部の人間といった感じで特捜班の他のメンバーとの交流はあまり感じられませんでした。
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2010/03/11
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各章で塾生達にさまざまな事件(家出・カンニング疑惑・いじめ等)が起こるのですが、相手が中学生だからか、あのとぼけた彼女から「優しさ」が感じられます。
氏の「邪馬台国〜」以外のオススメは?と聞かれたら私はこのシリーズを推したいと思います。
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2008/08/29
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長編ということもあり、今までのシリーズのイメージで読むと肩透かしを食らうかも。
題材も重めな為、波田煌子のとぼけた感じがあまり無く残念。
タイムスリップシリーズ
タイムスリップ森鴎外 タイムスリップシリーズ第1作 (講談社文庫)
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
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女子高生2人組の助けを借りながら、自分を殺そうとした犯人・そして同時期に文学界に起きた最大のミステリーに迫る。
芥川龍之介・葛西善蔵・小酒井不木・梶井基次郎・宮沢賢治・小林多喜二・佐々木味津三・直木三十五・林不忘・夢野久作・牧野信一・中島敦・新美南吉・矢田津世子・小栗虫太郎・太宰治…この作家たちに共通するものは?
恥ずかしながら、鴎外を一作もまともに読んだことのない私でも全く問題なく楽しめました。これはおすすめです。
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/07/12
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歴史を改変しようとする敵から真の歴史を守ろうと活躍する。
幕末と言えば、有名人がゴロゴロ。さらにオリジナルキャラクターまで出てきて、かなり駆け足な展開。
「邪馬台国はどこですか?」の明治維新の章を読まれた方なら、ニヤリとする場面も。
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/03/14
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設定を見た時は「これは面白そう」と思ったのですが、ストーリーが壮大になりすぎて一巻に収めるには無理があったのでは?
※重大なネタバレの為、反転
鴎外のラップは許せても、ソクラテスの「マツケンサンバ」は自分的にはナシでした…
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/11/13
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- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/11/07
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- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/11/06
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- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/11/03
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