スターシップ・トゥルーパーズ 感想

  

オレの大好きな熱血戦争SF『宇宙の戦士』が、『トップをねらえ!』みたいな右翼コメディになってしまいました。兵隊たちはパワードスーツ着てないから首や手足をスパスパ切られて、『モンティ・パイソン』の「サラダの日々」みたいなお笑いスプラッタ状態。でも、バーホーベンはこういう金目当ての頼まれ大作で遊ぶのはもうやめて、自分の企画でマジメに変態鬼畜映画を作って欲しい。リンチが『砂の惑星』の後『ブルー・ベルベット』作ったみたいに。(町山智浩/映画秘宝期間限定版ベストテンなんかぶっとばせ!!)

1998年公開。数年振りに観賞しましたが、今観ても圧倒的に面白い!
オープニングは監督の悪意に満ちた軍隊のCM映像。
SF作品なのに、何故か序盤は学園青春もの
続いて軍隊訓練もの(男女平等万歳(笑!なシーンあり)*1をはさんで、ついに巨大な虫たちとの戦争へと突入します。
ワープ航法まで出来る科学力があるのに、人類は銃を手に白兵戦。でも、それが燃えるんです!
一見悪趣味なオフザケ映画にも見えますが、戦争の狂気をここまで描けている作品もなかなか無いのでは?


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  • 発売日: 2012/03/08
  • メディア: DVD

*1:要はこの世界の軍隊では男女が一緒にシャワーを浴びているという設定なのですが、このシーンの撮影時、恥ずかしがって中々裸になろうとしない出演者たちに業を煮やしたポール・バーホーヴェン監督が「俺も脱ぐからみんな脱げ!」と言って真っ先に全裸になって撮影したそうです(笑