聲の形 感想


※映画・原作のネタバレあります
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原作はかなり以前全巻を一通り読んだ程度。
各キャラクターの掘り下げ、特に心情の変化がやや唐突に感じてしまう部分もありましたが単行本7冊分の内容を約2時間の映画に最良のバランスでまとめていたのではないでしょうか。
いじめや暴力の描写も実際に絵が動く事や、一般層に幅広く観てもらう事を考えると多少表現をマイルドにして正解だったと思います。
以下、メイン8人に関しての簡単な感想。


高校生部分は入野さんの演技を含めて文句なし。(『千と千尋の神隠し』のハクの声優さんだったんですね!)小学生部分を演じた松岡さんも良かったと思います。ある程度一般層を取り込んだヒットを狙うならプロモーションしやすい芸能人をキャスティングするのは必須ですし、大人の声優が演じるか子役が演じる為違和感が出やすい子供のキャラクターに起用するのはリスクの少ない上手いやり方だと思いました。


予想以上にセリフがありました。とにかく早見さんの演技は圧巻の一言。個人的には将也との取っ組み合いのシーンでは鳥肌が立ちました。

↑彼女の実力がよくわかる一本。『君の名は。』でも男女入れ替わりの演技が話題になりましたが、この作品では早見さんの男演技があまりに違和感無くて、しばらく女性が演じていることを忘れてました(笑)


メイン二人以外では最重要キャラクターなので、大きく出番を削られた印象はなし。演じる悠木さんは個人的には早見さんと並んで現在女性声優のツートップだと思っているので(この二人が姉妹役とはなんて豪華なキャスティング!)、少年・少女どちらにも見えなくてはならず内面も不安定な役柄を難なくこなしていて流石の貫禄。
ちなみに私が観た回で最も劇場で笑いが起こっていた2シーンとも彼女がらみでした(将也が「月」が聞き取れなかったと報告する所と、答案用紙を見せる所)。


暗く重くなりがちな本作の中でのコメディーリリーフ、また将也の”ビッグフレンド”として活躍。彼が主役?の映画制作のエピソードはまるまるカットされてしまいましたが、個人的に原作で一番印象に残っていた病院での会話シーンがあったのでよかったです。演じる小野さんはハリー・ポッターの吹き替えをやられていた方です。

  • 植野直花(金子有希)


原作に比べると幾分性格がマイルドになっていたかな?ラストで手話を覚えていた改変は賛否悩むところ。
金子さんは監督の前作『たまこラブストーリー』でも起用されていました。

  • 佐原みよこ(石川由衣)


出番は減らされていたと思いますが、ジェットコースターのシーンが良かったので印象に残りました。
石川さんは『進撃の巨人』のミカサ!


原作ではとにかく読者から嫌われていた彼女。出番が減ってある意味得をした?(笑)
潘さんの母親は私の世代にはララァ・スン役でおなじみの潘恵子さん。声優業界では2世は珍しい?


いじめられていた過去も、彼の見せ場がある映画制作エピソードもバッサリカットされてしまった為かなり影が薄くなってしまいました。