BUTTER!!! 1巻 感想

BUTTER!!!(1) (アフタヌーンKC)

「このマンガがすごい！ 2011」オンナ編で史上初の1位（HER(Feelコミックス)）2位（ドントクライ、ガール (ゼロコミックス)）独占を果たしたヤマシタトモコさんによる初の青年誌での連載作品。
※ネタバレ注意
主人公・荻野目夏（表紙上）はヒップホップダンス好きの女の子。
高校に入学し、念願のダンス部に入部するが、
　　（画像1）
そこは社交ダンス部だった。
そして夏のダンスパートナーとなる端場敬弘（表紙下）は根暗なオタク少年。中学時代からのいじめっ子の嫌がらせで勝手にダンス部に入部届を出されてしまう。
間違って入部してしまった二人だが、徐々に社交ダンスの楽しさに目覚めていく…

この作品の魅力はダンス部６名それぞれのキャラクターにしっかりと厚みがあるところでしょうか。
一見前向き元気少女の夏も、過去に路上で踊るダンサーの男達に誘われるが気後れするシーンが描かれます。
他の一年生部員・掛井涼（画像1・下段右）は長身イケメンで人当たりも良いが宝塚が好きだった為、小学校時代「レビュー」と呼ばれからかわれていました。
同じく一年生部員の柘百合子（画像1・下段右から二番目）は長身にコンプレックスを持っている様子。
そして二年生二人、ダンス部創部者にして副部長（そして唯一の高校入学以前からの経験者）・二宮和実（画像1・上段左）も一見やる気が無さそうに見える中ダンスへの熱い思いが垣間見え、おそらく二宮を恋慕して（もしくは無理やり勧誘されて？）一緒にダンス部を作った気の弱そうな部長・高岡始（画像1・上段右）も心に熱い何かを秘めていそう。
「マイナー部活ものにハズレ無し」と良く言われますが、この作者・設定・キャラクターで面白くならない訳がありません！
これからが楽しみな作品がまた一つ増えました。
※タイトルのBUTTERは、あのパンに塗るバターです。理由は本編を読むと分かります。