猿の惑星: 創世記 感想

  

宇多丸が映画「猿の惑星:創世記」を激賞

2011年公開。
猿の惑星』といえば、ほとんどの人が聞いた事位はあるであろうビッグタイトル。
1968年から1973年にかけてシリーズ5作品が製作された後、2001年ティム・バートンにより再映画化。さらに新シリーズのスタートとして本作が作られました。
この作品では「なぜ猿が地球を支配するに至ったか?」という大元の話が描かれます(旧シリーズでは未来と過去が繋がってメビウスの輪状態でしたからね)。
そして視点はむしろ猿側に置かれ、主人公シーザーの英雄譚となっています他にも「賢者」のオランウータン(実はコイツだけ薬の影響を受ける前から高度な知能を持っている)や男気溢れるゴリラ(泣…)、チョイ悪?チンパンジースカーフェイス」などキャラが立ちまくり
逆に人間側はステレオタイプのキャラクターばかりで、ウィル(ジェームズ・フランコ)にしても「お前が全ての元凶だろ!なにラストで「人間の代表」みたいな顔でシーザーと対峙してんだ!」と思いました。
猿の惑星』シリーズの一本として観ると違和感を感じるところもあるのかもしれませんが、SFアクション物として観たらなかなか良く出来た佳作だと思います。


※原題の『Planet of the Apes』、なぜMonkeyではないのかというとApeとは「類人猿」を指し、さらに類人猿は小型類人猿(テナガザル・フクロテナガザル)と大型類人猿(オランウータン・ゴリラ・チンパンジーボノボ(ピグミーチンパンジー)に分類されるそうです。



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追記:『猿の惑星:創世記』は、旧シリーズにあった社会風刺の精神が欠けているという批評をよく見かけますが、町山智浩さんの解説を聞いて納得。上記のドキュメンタリー映画に描かれているような「動物実験」がバックボーンとなっています。