LOOPER/ルーパー 感想

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2013年公開。監督はライアン・ジョンソン
本作のヒットを受け、次作でまさかの『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の監督にフックアップされのですが、ふたを開けてみれば酷評の嵐。
しかし今年公開の『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』で再び評価を取り戻したようで一安心。

主演はジョセフ・ゴードン=レヴィット。個人的には『インセプション』が初お目見え。世間的には『(500)日のサマー』からですかね。

そして30年後の彼を演じるのはブルース・ウィリス。この映画のジョセフ、なんか顔がボンヤリしてるなと思ったらブルースに似せる為に特殊メイクしてたんですね。そして悪意のこもった頭髪描写(笑)。
また彼を起用する事により、その佇まいだけでダイハードなキャラクターに説得力を持たせることが出来ていましたね。
まだ毛根が健在だった頃のブルース。

他にもエミリー・ブラントポール・ダノジェフ・ダニエルズ等豪華キャスト陣が出演。
そんな中でも印象に残ったのは顔芸がコワい(笑)子役のピアース・ガニォン君。後に「ツインピークス The Return」に出演したりもしています。

ストーリーは『デッドプール2』や『ターミネーター』(母親の名前が同じサラというのも意味深)なんかと同じ、言ってしまえばよくある設定なのですが、対峙する敵が未来の自分であったり、自らが所属する組織から追われる冤罪ものの要素をスパイスに加える事によって、この作品ならではのオリジナリティを出す事に成功していたと思います。

また、ルーパーたちの斬新かつショッキングな暗殺方法であったり、過去の自分の体への干渉が未来の自分の肉体に影響したり(ここはラストへの伏線となっていましたね)、あるいは街並みや小道具などのフレッシュな描写も良かったです。

終盤は主人公が成長し負の連鎖を断ち切る事がテーマとなって来るのですが、上に挙げたようなSF的要素やアクションをこそ気に入っていた方にとってはやや面白さが尻すぼみに感じたかも知れませんね。

個人的にはあまり難しく考えるよりは、細かいディテールを楽しんだりタイムパラドックスの矛盾点をあれこれと考察するのが楽しいタイプの作品なのかなと思いました。