ゴーストワールド 感想

  


じっくり宣伝すればカルトになったのに。(町山智浩/映画秘宝2002年3月号)

2001年公開。
原作はコミックらしいのですが、ヒーローもの・ノワール系以外のアメコミの映画化は初めて観たような気がします。
主役のイーニドを演じるのはゾーラ・バーチ。アカデミー作品賞の『アメリカン・ビューティー』に出演しています。
親友のレベッカ役には若き日(当時15歳!)のスカーレット・ヨハンソン
さらにイーニドが親交を持つオタクの中年男・ブルースを演じるのはスティーヴ・ブシェミ
彼の出演作を観るのは5本目ですが(『レザボア・ドッグス』『デスペラード』『コン・エアー』『アルマゲドン』)、今回が一番まともな役でした(笑。
ジャンル自体は青春ものともコメディとも一概に言い切れない、なんとも味の有る作品。
イーニドは他人を見下していたり、自分は特別な人間なんだと思っているような女の子なのですが、そんな姿に青かった頃の自身を投影し、痛みを感じる大人の観客も多かったのではないでしょうか。
なにもかも上手くいかなかったり、自分でダメにしてしまったり…八方ふさがりになった彼女がラストで取ったある行動。一緒に観賞していた家内は「イーニドは自殺してしまったっていう事?」と言っていました。解釈は人それぞれですが、ともかく心に残る一本です。

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