ブレーキ・ダウン 感想

 

アメリカの都市伝説「消えるヒッチハイカー」を元にした映画の決定版。西部の砂漠を横断中にカート・ラッセルの車が故障。通りがかりのトラックに乗って電話をかけに行った妻が消える。この映画のコワサは本当にアメリカの砂漠を旅した人にしかわからんだろうが、ちょっと『ブルー・ベルベット』と『悪魔のいけにえ』入ってると言えば燃えるでしょ。ラストのチェイスの「振動するカメラ」はド迫力!ところで『ブレーキ・ダウン』って邦題は意味不明。Breakdown(故障)とBrake(ブレーキ)はまったくカンケーない単語だっつーの!(町山智浩/映画秘宝期間限定版ベストテンなんかぶっとばせ!!)

1998年公開。『ターミネーター3』などの監督、ジョナサン・モストウのデビュー作。

主演はカート・ラッセル。私が一番好きな主演作は『エグゼクティブ・デシジョン』かな。この作品の前年公開です。

他には『デス・プルーフ』の悪役が印象に残っています。最近はタランティーノ作品の常連ですね。

内容の方は町山さんの紹介にもあるように都市伝説を題材としたサスペンス・スリラーです。
「消えるヒッチハイカー」自体と言うよりも、テレビ映画『恐怖のレストラン』や「忽然と客の消えるブティック」等のいわゆる「行方不明の旅行者」ものの話の方が近いですかね。
 

「行方不明もの」映画は真相が分かるとガッカリしてしまうものも多く、また本作は男性主人公なので「自分が狂っているのでは?」みたいな心理的な恐怖描写をほぼ無くしアクションをメインにしたのも正解だったかと。
これとか酷かった…

クライマックスはしっかりカーチェイスで締めてくれたり、全体的に「良く出来た昔のテレビ映画」と言った雰囲気で、ハードルを上げ過ぎなければ楽しく観る事が出来ると思います。