殺し屋1 感想
2001年公開。私は三池崇史監督の作品は『十三人の刺客』が初観賞と遅く、また最近では漫画原作の爆死作品ばかり作っているイメージなのですが、本作は彼がエクストリームな表現で国内外で注目を集めていた時期の代表作の一つのようです。
原作は山本英夫の漫画。途中までしか読んでないのですが、ゴア描写の再現度はかなり高かったです。
パッケージからも分かる通り、映画ではどちらかと言うと浅野忠信演じる垣原が主人公っぽかったですね。服装や性格等原作とは結構違う所も多いのですが、浅野の楽しそうな演技も相まって独自の魅力を放っていました。
また、口が裂けていたり刹那的なキャラクター造形から、どうしてもヒース・レジャー版のジョーカーが想起されました。『ダークナイト』公開は2008年。もちろん昔からいるキャラなので、どちらが先とか言う気はありませんが、こういう奇妙なシンクロニシティは面白いですね。
対するイチ役には大森南朋。公開当時はほぼ無名で、今回演じていたのが彼だと知って驚きました。
他にも塚本晋也、松尾スズキ、寺島進、國村隼、手塚とおる、モロ師岡、木下ほうから現在も活躍している役者が数多く出演しています。
また、本作はクエンティン・タランティーノが大ファンな事でも有名で、実際『キル・ビル』にはこの映画の出演陣から國村隼、菅田俊、風祭ゆき、佐藤佐吉が抜擢されています。
さて内容の方はと言うと、とにかくグロいです。セックス&バイオレンス、ゴア描写・スプラッター描写が満載なので、苦手な人にはとてもオススメ出来ません。ただ、約20年前の作品なのでCGがやや稚拙だし、監督お得意の悪ふざけのシーンも多く(塚本晋也のマッチョボディは最高でしたw)勢いとパワーで持っていかれる感じなので、個人的には最後まで面白く観る事が出来ました。