ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!- 感想

07年はもう「Hot Fuzz」につきる。映画へのリスペクトを込めて笑わせて感動させるボンクラ映画の鑑。血がドバドバ出るのにマイケル・ベイと違って不快感がない。兄貴分のタランティーノのようなダラダラ感やわざとハズした感もない。エドガー・ライト監督はロメロ魂の正統な伝承者だけど、これでジョン・ウー学校の卒業証書もゲットしてしまった!(町山智浩/映画秘宝2008年3月号)

2008年公開。事前情報を聞いた段階では『ホット・ショット』や『裸の銃を持つ男』のようなパロディ色強めのおふざけ映画かと思っていましたが、いざ視聴してみるとしっかりしたストーリーがあり、しかも元ネタが分からなくても全く問題なく楽しめる作品でした(実際に一緒に観た家内は元ネタがひとつも分からなかったけど面白かったと言っていました)。
 

笑いの質も声を上げて大笑いするというよりは、クスッとしてしまう類のもので、後半からはサスペンスホラー風味。そしてクライマックスはまさかの一大アクションで盛り上げてくれます。

逆にストーリーがちゃんとしているだけに、ニック・フロスト演じるダニーが正義に目覚める動機付けの弱さや、他の警官たちがあっさり真相を理解しすぎるなとは思いました。

とにかく主演のコンビが素晴らしく『ショーン・オブ・ザ・デッド』や『宇宙人ポール』も観てみたくなりました。