2021夏アニメ　父（51）と息子（10）のベスト5

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※感想には一部ネタバレが含まれています。

父のベスト5

1位『かげきしょうじょ!!』

宝塚がモデルの芸能系学校の学園生活を覗き見るだけでも単純に興味深かったですし、渡辺さらさと言う規格外の主人公が周囲を巻き込んで行く王道展開や奈良田愛とのバディ感も最高でした。
能天気に見えたさらさの挫折や苦悩、愛も壮絶な過去や心を開いてからのポンコツっぷりなど、二人とも新たな一面を知るたびにどんどん魅力的なキャラになっていきました。
クラスメート達も個性派揃いの上それぞれが主役のエピソードがあり、しかもそのどれもが素晴らしい出来。
それらを支えた100期生組の演技力や歌唱力は勿論、多くの宝塚出身声優の随所での起用、果ては白川歌鴎役には実際に歌舞伎役者を父に持つ麦人さんを起用するなど隅々まで行き届いたキャスティングも完璧。
ワンクールでオーディションの話まで行く為に、やや駆け足ながらも細心の注意を払ってエピソードやシーンの取捨選択をしたシリーズ構成も含め、とにかく原作を丁寧にアニメ化してくれた印象でした。

2位『ラブライブ! スーパースター!!』

まさかアイドルアニメをこんな上位にするとは自分でも驚きでしたが、さすがは脚本・花田十輝さん、青春ものを書かせたら相変わらず上手い。彼が脚本を務めた「宇宙よりも遠い場所」を思い出させるギャグや会話のテンポに同作品が大好きな自分は思わずニッコリ。
今回はシリーズ3度目の登板でしたが、マンネリとも言える物語展開ながらその分ストーリーが洗練されキャラ紹介をしつつもスムーズな進行がどんどん上手くなっている印象を受けました。
また従来の9人からメンバー数を5人に減らす事により一人ひとりのキャラクターをじっくり描くことが出来たのも大成功だったと思います。そしてその5人を受け持つ声優の中でも特筆しておきたいのは伊達さゆりさんと言う新たな才能の発見。声自体の魅力やその歌唱力は勿論ですが、新人離れした演技力の高さには特に驚きました。彼女の今後の活躍にも期待したいです。

3位『平穏世代の韋駄天達』

序盤は独特な色使い等、アーティスティックなセンスはあるが中身は少年誌系バトルものかと見ていたのですが、魔族側の逃亡からミク無双の頭脳戦へと尻上がりに面白くなって行きました。だがここで終わるのかと言うぶつ切りエンド。昨年の「無能なナナ」にちょっと視聴感が似ている気がしましたが、本作は原作でも続きが読めないと言う地獄w

4位『小林さんちのメイドラゴンS』

圧倒的作画クオリティを携えて、メイドラゴンが帰って来た！
1期では余り活躍の場がなかったエルマや新登場のイルルもしっかり出番があり各キャラがバランス良く描けていたと思います。
シリアス要素は日常コメディの中に挟み込む位の方が個人的には好みですが、これぞメイドラゴン。
ともあれ京アニがテレビで見られる幸せを噛みしめた1クールでした。

5位『現実主義勇者の王国再建記』

過去の内政ものは結局主人公本人が動いてしまうものが多かった気がするのですが、本作では人材の活用や政策の要素を全面に押し出し差別化が図れていたと思います。
恐らく潤沢ではなかったであろう予算の中、作画リソースを割けなかった分見せたいところには力を入れ、そうでは無い部分では力を抜いてなんとか凌いでいた印象。結果、今期のクライマックスとなる戦争描写がイマイチ盛り上がらなかったのは残念でしたが、その分2期は帝国との交渉、ロロアの暗躍と本作の得意とする話が控えているので楽しみです。

他、完走作品
『死神坊ちゃんと黒メイド』『カノジョも彼女』『Sonny Boy』『RE-MAIN』『白い砂のアクアトープ』『100万の命の上に俺は立っている』『月が導く異世界道中』『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X』『転生したらスライムだった件』『迷宮ブラックカンパニー』『出会って5秒でバトル』『ピーチボーイリバーサイド』『ぼくたちのリメイク』